この前UPした詩「木 わたしのおともだち」は、私がまだ学生の頃、どこかで見つけノートに書き取り、それをまた別のノートに書き写しして今日に至ったものです。
だから、その出所も訳者も分からず、ミヌー・ドルーエという詩人のことも、フランスの女流詩人くらいにしか思ってなかったのです。
今回、その古いノートを取り出しブログにUPしてから、ふと、ミヌー・ドルーエってどんな詩人なのかと気になり、ナニゲに検索かけてみました。
結果、ナナナナント!フランスの天才少女詩人、「木 わたしのおともだち」は彼女の8歳の時の詩だったのです。
当時フランスでは、ほんとうに彼女が書いたものなのか論議が巻き起こり、文学・ジャーナリズム界を賛否二分させたようです。
1955年、ルネ・ジュリアールによって、ミヌー・ドルーエの数編の詩と手紙が「木 わたしのお友だち」という一冊の本になり、出版されました。
そしてその翌年、「木 わたしのお友だち」は日本でもダヴィッド社が安東次男訳で発売しました。
今回、その初版本をネットで見つけ注文、無事手元に届いた次第です。
新書版を少し幅広にしたくらいの小さな詩集は、何とも可愛く、なぜか懐かしい。
紙の黄ばみと、当時の値段190円が時代の流れを感じさせますが、1956年度の愛読者カードは、一気に時を50年前に戻してくれるようです。
この本には約20編の詩が収められ、その最初の詩が「木 わたしのおともだち」というワケです。
このたどたどしい幼さと同時に、ドキっとするようなことば・表現を併せ持った不思議な詩は、長い間私の心を捉えて離しませんでした。
そして、今はじめてその秘密の扉が開けられようとしています。
長いときを経て、ほんの偶然から・・・・・