今朝の新聞で赤瀬川原平さんの訃報に接し、驚いた。
奇しくも、ちょうど1年前の10月には天野祐吉さんの訃報にうろたえたばかりである。
天野さんも赤瀬川さんも、私が勝手にこの上なく親しみを感じていた方たちだった。
天野さんは隠居大学の学長であり、赤瀬川さんは隠居大学の講師なのだった。
赤瀬川さんの「老人力」にますます勇気づけられる今日この頃ではあるし、
また、勝手に赤瀬川さんを自分の写真の師匠と思っていた。
美しい景色や、珍しい動植物、生き生きした人物の写真もいいけれど、街角の何気ない風景、
「超芸術トマソン」と名付けられた役に立たない建造物などを写した写真に惚れていた。
「路上観察學入門」なる本を買い、すこしでもその神髄に触れたいと願ったこともあった。
ただ、残念ながら作家尾辻克彦としての作品、小説を読んだことはないのだった。
上の2冊の本は、以前このブログにも
記事をUPしたことがあり、「老人力」は今も手許にあるのだが、「老いてはカメラにしたがえ」は図書館で借りて読んだ。
じつは、ほかにも何冊か図書館で借りて読んでいる。
今「老人力」を本棚から取り出し中を見ると、私の好きな赤瀬川さんの写真がこんなにも多かったのかと吃驚するくらい入っているのだった。
その写真と写真につけられた言葉に、あらためて赤瀬川さんのセンスの良さを実感するのだった。
天野さんよりさらにお若い早すぎる赤瀬川さんの死、ほんとに残念です。
今はただ心よりご冥福をお祈りします。合掌