今年も我家のお盆の花はやっぱりカサブランカになった。
そして、この豪華で香り高い百合、カサブランカを私に初めて教えてくれた友を今年喪った。
もう30年以上も前のことなので、こんな百合があるのかと驚いたのを憶えている。
じつは、庭にフェイジョアを植えるよう勧めてくれたのも他ならぬ彼女だった。
私たちはよく近隣の野山を花見に駆け回った。
当時まだ知る人の少なかった、ササユリやカタクリの花も毎年見に行った。
もう時効なので白状すれば、盗人七つ道具をいつも車に積んで・・・
花が好きだった彼女のために、葬儀にはまるで結婚式みたいな色とりどりのバラの花をお供えした。
でも来る新盆には、我家と同じカサブランカを供えて迎えたいと思っている。
カサブランカのように大きく華やかだった友に、そして、かっての共犯者に。