佐野洋子さんが亡くなられてから、はや2年半が過ぎてしまった。
その間、エッセイや対談集や追悼特集などの本が数冊出版されている。
そしてこのたび、「ほんとのこと言えば?」という新しい対談集が出た。
もちろん、読ませていただきました。
小沢昭一、河合隼雄、明石家さんま、大竹しのぶ、岸田今日子、おすぎ、山田詠美、阿川佐和子そして私が一番興味深かった谷川俊太郎との対談集である。
対談当時(1991年)ふたりは夫婦であり、しかも絵本作家として活躍中でもあった。
絵本作家としては、物語絵本(佐野)と認識絵本(谷川)というタイプの全く違う作家だという。
ただふたりとも、一番感動した絵本がレオ・レオニの「あおくんときいろちゃん」ということで一致したのであった。(なぜかわたくしも)
ここでも佐野さんの歯に衣着せぬ物言いに、サスガの谷川俊太郎もタジタジである。
世の中にはええっ!と絶句するような夫婦がたまにある。
私的には、この谷川・佐野夫婦がまさしくそれで、最初知ったときは信じられない気持ちだった。
でも今にして想えば、人間自分とはべつのタイプに、自分にはないものにアコガレるものなのだ。
ただ、あまりに違いすぎたのかどーか、ふたりは残念ながら別れることに。
たぶん、おたがい大きな影響を与え合ったことと思う。
100まん回生きたねこみたいに、佐野洋子さんもどーぞ100まん回生きてください。