よい画はその周囲をよい匂いで染める
よい画は絶えずよい匂いを発散する
よい匂い、それは人間の魂の匂いだ。
人間の美しい魂の匂い、それが人類の持つ最高の宝である。
長谷川潾二郎
私が画家長谷川潾二郎を知ったのは、特にこの猫の絵を知ったのは、数年前に買った金井美恵子の「スクラップ・ギャラリー」という本であった。
けれど、その長谷川潾二郎の画集のことを知ったのは、ほんの偶然のことである。
かの石田徹也の全作品集が出ることを知り、その
出版社のHPを見にゆきたまたま見つけた。
モチロン、石田徹也全作品集は注文したのだが、まだ届いていない。
ではなぜこの長谷川潾二郎の画集だけが先に到着したかというと、こちらはアマゾンに注文したからである。ではなぜ石田徹也全作品集もアマゾンにしなかったかというと、アマゾンはなぜか取り扱っていなかったからである。
そんなことはどーでもいいのだが、この片方しか髭のない幸せそうな寝顔の猫を描いた画家は、「現実は精巧に出来た夢である。」という。
長谷川潾二郎の描く日常の何気ない風景や生物は、あまりにフツーで、あまりに静かで、まるで時が止まったかのようで、それがかえってシュールなのである。
そんなワケで、長谷川潾二郎の世界に浸りつつ、石田徹也全作品集を待つ今日この頃です。