今日から三月。
今年のお雛さまは十年ぶりくらいで壇飾りにしようと決意、三月に入ったばかりの今日無事飾り終わりました。
このプログにUPするのも5回目、しつこくてどーもスミマセン。
そんなお雛さまも、とうとう去年母が亡くなり、残念ながら形見となってしまいました。
今まで何度も言ってるのに恐縮ですが、このお雛さまは私にとっては世界一(日本一?)の宝物。
母が一枚一枚着物を縫い、小物類もほとんど手作りしました。
ただお顔だけは、手作りは手作りなのですが、たしか先生(といってもフツーのご隠居)が作られたものです。
綿に布を被せ、胡粉(たぶん)を塗った上に目鼻が画かれ、髪の毛は細い絹糸が使われています。
これはひとえに、母の手先の器用さのなせる技ではありますが、主婦のおけいこごととして人形を作る優雅な文化が京都にはあった、あるいは、あの時代にはあった、ということかもしれません。
洋裁、編物、染物、皮細工そして人形作りと多彩な趣味に生きた母、そんな生き方に反発した娘の私ですが、さて、母のように残せるものがいったいあるのでしょうか?