ひとりあそび


私がこの世に生きた証し
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「ことり」

ここ数年、年間に読む本の数は再読もいれて、だいたい100冊くらいではないかと思う。
そんな今年の第一冊目の本が、小川洋子著「ことり」である。
お正月早々あんまり過激な本もナンだと思い、これに決めたのだった。


c0026824_1541142.jpg全篇を静かな時間が流れてゆく。なにより、ヒトの会話さえあまりない。なぜならこれは、ヒトの言葉ではなく鳥の言葉を話す兄とその弟との物語だからである。

弟は兄の言葉の唯一の理解者として、通訳としての役割をすることになる。兄によって鳥の世界へと誘われた弟は兄の死後、ボランティアとしてある孤児院の鳥小屋の世話をするようになる。そして小鳥の小父さんと呼ばれるようになる。

小鳥の小父さんとして生きた弟の傍にはいつも小鳥がいて、小鳥のさえずりは兄の言葉であった。世間から見れば孤独で寂しい人生に見えるかもしれない。でも本人はけっしてそうではなかった。小鳥の小父さんにとっては小鳥のさえずりを聞くことが最上の喜びであり、幸せであった。


淡々としたストーリー展開なのに、ハラハラドキドキするのはなぜなのか?
それは、あまりに無垢で純粋な者が、理不尽な目に遭うことへの恐怖、と言ってもいい。
小鳥の小父さんは、一歩間違えば子取りの小父さんにされてしまうかもしれないのである。

この物語に出てくるものは皆、小鳥のさえずりにも似てあまりに小さく、儚いものばかりである。
けれど、じっと耳を澄ませ心を澄ませると聞こえてくる。
このやさしく切ない物語が語りかけるものを、今しずかに聞きたいと思う。
by fu-minblog | 2013-01-08 17:27 | | Comments(0)

「最果てアーケード」

この週末、天気予報に雨マークがついていたので、庭仕事をするつもりでいた。
でも降るには降ったが、土が軟らかくなるほどではなく、結局諦めた。
仕方なく本棚を捜して見つけたのがこの小川洋子の「最果てアーケード」。
読みたくて買っておきながら、なぜか本棚の片隅に置いたまま忘れていたのだった。


c0026824_17415097.jpg「最果てアーケード」もまた、世界の片隅にひっそりと佇む、世界の窪みのような小さなアーケードである。そこに売られているのは、アンティークレース、使用済みの絵葉書、義眼、古い勲章、ドアノブ等など・・・

そして、それぞれの店主たち、買い物に来るお客たちは、みなどこか現実離れしている。物語は、配達係りでもある大家の娘によって語られてゆく。

しかし、これがまたまたどこか不可思議。そして、遺髪レースというお話しに辿り着くや、もしや、と感じていたことが俄かに真実味を帯びてくるのである。

ここは、この世でもあの世でもない、いつもの小川ワールドなのである。
そして、この物語に登場する者はみんな、過去と記憶の中に生きているかのようである。


セピア色の写真のように、セピア色の物語。
そして通奏低音のように流れる、喪失感と死の気配。
今の私の心情になぜかぴったりの、かなしくもうつくしい物語なのだった。

この本はコミックの原作として書かれたようだが、私の頭の中には今もしっかりと映像が残っている。
なので、敢えてコミックを見る気はないのである。
by fu-minblog | 2012-09-09 18:55 | | Comments(0)

「原稿零枚日記」

この本は、ゆっくりじっくり、楽しみながら読むつもりが、面白くて一気に読んでしまった。


c0026824_1072119.jpgある女性作家の日記、というスタイルで書かれた小説。
日記というノンフィクションの世界が、いつの間にか物語のフィクションの世界に変わっているという不思議。
日常と非日常、現実と夢、そして生と死の区別さえ曖昧である。

また、この女性作家にしても、地味で控えめでありながら、けっこう好奇心旺盛で、ちょっぴり毒もある。
怪しい?苔料理を食べたり、小学校の運動会、子泣き相撲、現代アートの祭典へとしょっちゅう出かけたりもする。

あらすじ名人という特技を持ってはいるのだが、自分の原稿は遅々として進まず、ほとんどの日が原稿零枚、というわけである。
ただ読者にとっては、どこまでが日記でどこまでが創作なのかさえ分からない、という仕掛け。


今まで読んだ何冊かの小川作品の中で、ひょっとしたらこれが私的には一番好きかも・・・
そのわけは、私にとってこの日記はそう違和感がないばかりか、この感じよく解る気がする。
あれは現実だったのかそれとも夢だったのか、ときどきわからなくなったりするのである。

もっとゆっくり読めばよかった、と今つくづく後悔してる。
次に読む本探さんとあかんやん。。。
by fu-minblog | 2010-10-17 12:05 | | Comments(0)

「猫を抱いて象と泳ぐ」

c0026824_959880.jpgこの本は一気読みではなく、時間をかけてゆっくりゆっくり読んだ。けっして面白くないからではなく逆で、美味しい食べ物は一口一口よく味わって食べたい、というのに似ている。なので、読み終わると寝る前のお楽しみがなくなって寂しくなる気さえしたのだった。

フツー、一気に読まないとストーリーが繋がらなくなったり、本の世界に入り込むのに時間がかかったりするがこの本は違う。本を開くとすぐにスッと入り込めるんである。リトル・アリョーヒンが泳ぐチェスの海のなかへ。。。

私は残念ながらチェスはおろか囲碁も将棋もほとんど知らないので、リトル・アリョーヒンのチェスや棋譜が詩のように美しいと言われても全く理解の外である。けれど常々、きっとあの盤上はプレーヤーにとっては全世界であり宇宙であるのだろうとは想像できるのだった。

小川洋子の作品(ほんの数冊だが)は、透明で静かな空気が漂い、喜怒哀楽を抑えて淡々と静かに、けれど愛情あふれる眼差しで主人公を描いてゆく。しかもその主人公は、けっして世間的に恵まれた存在ではなく、いえ、この世に存在すらしない者であるかのようである。

数学とかチェスとかちょっと特殊な題材を扱いつつも、たとえ狭く閉じられた世界であっても、深く深く入り込めばそこには広い世界、宇宙が拡がるものだと気づかせてくれる。そして、その世界がなんて心地よいものかを。
不思議な物語の小川ワールド。

余談ですが、先日の新聞に「今年中国で開催されるスポーツのアジア大会で囲碁・チェスが正式種目になる」という記事が載っていた。スポーツの範囲が身体ばかりでなく頭脳まで含まれるようになったのかどーか?
人間はやっぱり、ナンバー1を決めるのが好きみたい。。。
by fu-minblog | 2010-02-24 11:20 | | Comments(2)

物語のはじまり

c0026824_17271211.jpg


それまで読まなかった作家の本が急に読みたくなることがある。
理由はない。
なぜかその時の自分の気持がそうさせるのである。
そのように、私は小川洋子の本を読み始めたのだった。

「物語の役割」は物語について語った講演集で、人がなぜ物語を必要とするかについて、また、物語を追いかけた足跡が小説だとも言っている。
私たちは受け入れ難い現実を受け入れるとき、自分の心の形に合うように一つの物語に作り変えるのだという。

「妊娠カレンダー」は、たぶんこれだけ読んだことがあるのだが、他2編が収められており、初期の作品集である。
「ドミトリイ」という作品は、まるで通奏低音のように死が奏でられている気がする。

「ブラフマンの埋葬」は全く予備知識なく選んだのだが、すごくよかった。
ブラフマンという、犬でも猫でもない、小さな生き物とのひと夏の物語が、静かに淡々と語られるだけの不思議な世界。
人と人以外の生き物との愛情、それは同じ命と命との交流である。
そして、命には必ず終りがあり、やがて思い出と悲しみとともに埋葬される。。。

私の物語はまだはじまったばかりである。
by fu-minblog | 2010-02-04 20:46 | | Comments(0)


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