今朝の新日曜日術館は「モディリアーニ ~仮面に秘めた人生~」でした。
モディリアーニといえば、私が絵に興味を持つキッカケになった画家でもあり、今でも理屈抜きに好きで、胸の奥深くに仕舞い込まれている懐かしい記憶が、瞬時に呼び覚まされるのです。
そして本棚に、同じように置き忘れられていた画集が、埃をはらわれて再び手にとられることに・・・
顔と首が異常に長く、瞳のない虚ろな目のその人物画はあまりに有名ですが、それと同時に、結核という当時不治の病と酒に溺れる破滅的な生活の中、35歳で夭逝したその生涯は伝説となり、2度も映画化されています。
また、モディリアーニの子を身ごもっていた恋人ジャンヌ・エビュテルヌが、彼を追って投身自殺したこともあり、さらにドラマティックに、悲劇的色合いを強めています。
私は、モディリアーニをジェラール・フィリップ、ジャンヌをアヌーク・エーメが演じた「モンパルナスの灯」という映画を観ているのですが、もし可能なら、ぜひもう一度観てみたいです。
モディリアーニの描く人物画はモチロン皆好きなのですが、私はなぜか彼の鉛筆デッサンがことのほか好きなのです。
口幅ったい言い方をすれば、彼ほど線がうつくしいデッサン、線そのものが芸術的なデッサンを知りません。
実は私も、どうにかして近づきたいと願ったのですが、、、、、ドダイ無理でした。
そしてこのデッサンは、モディリアーニの日銭稼ぎ酒代のために、場末の酒場で無数に描かれ、おそらく、消えていったのではないでしょーか。
ジャン・コクトーのことば
《かれのデッサンはものいわぬ会話だった。かれの線と、ぼくらの線とのかわす対話だった》
最後に私が一番好きなモディリアーニ本人の写真を(資料が古く変色していてアシカラズ)