とにかく、ぶっタマゲました。
チョー豪華絢爛、ド迫力、メチャスペクタクル、何から何までスケールが桁外れ。
広大な宮殿セット、特に極彩色に彩られた宮殿内部は、まさしく極楽浄土?(行ったことないので分かりませんが)
ただちょっと、あんまり刺激的でくたびれそー。
「HERO」「LOVERS」に続くチャン・イーモウ監督の歴史アクション超娯楽大作。
前2作よりも、さらに派手さがバージョンアップって感じで、この頃地味なハリウッド映画よりよっぽどハリウッド的で、お金もたっぷり掛かってる(みたい)。
このテの中国映画でいつも思うこと、とにかく人海作戦ってゆーか、人間が次から次とまるで地面から湧いてくるよな多さ。
私的には、チャン・イーモウ監督作品では「至福のとき」「あの子を探して」「初恋の来た道」とか地味目なのが好きなんですが・・・
この映画も、モチーフとしは家族崩壊なんですが、なんせスケールといい豪華さといい、まるで桁違いの家族崩壊なワケで、巻き添えを食った人間が数知れず、死屍累々・・・・・
夫と妻がそれぞれの軍隊で戦うんですから、アナオソロシヤ~
富と権力のために家族を見捨てる非情な王をチョウ・ユンファが、平然と王に毒を飲まされつつ憎しみを募らせる王妃をコン・リーが迫真の演技。
また、最後まで母である王妃を護ろうとする第二王子を、台湾音楽界のカリスマ、ジェイ・チョウが好演。エンディングで流れる主題歌も自作自演です。
ほか、王妃と姦通する第一王子(先妻の子)をリウ・イェ、末っ子の第三王子をチン・ジュンジェが演じます。
チャン・イーモウ監督は、北京オリンピックの開会式・閉会式のチーフ監督でもありますが、豪華で大きなことが好きな国民性の中で、どんな華やかな企画がなされているのでしょーか。
一方、その影で犠牲になるものも決して少なくないことでしょう。
この映画のラスト、戦闘の跡があっという間に片付けられ、まるで何事もなかったかのように重陽の節句(菊の節句)の行事が続けられ、平然と食事する王の姿に、つい、今の中国の姿を重ね合わせてしまったのでした。
余談ですが、セリフが少ないので、中国語の聞き取りは比較的し易いです。