日曜朝教育テレビの「新日曜美術館」は、今となっては、私と美術をつなぐただ1本の細い糸、ってところでしょーか。
ナサケナイことではありますが、この番組のおかげでどーにか美術から切れず、若い頃好きだった絵を思い出したり、時には、まったく知らなかった素晴らしい画家との出会いもあります。
たとえば、石田徹也、田中一村、田中恭吉等など・・・・・
昨日は、久しぶりに浜口陽三の名を目にし、懐かしさでいっぱいになりなりました。
浜口陽三のカラーメゾチントは、深い闇の中から色鮮やかな静物が浮かび上がり、この世のものとは思えない神々しさで輝きます。
その静謐で幻想的な世界は、見るものを惹き込み、心を捉えて離しません。
私も、何もかも忘れ、テレビの画面に釘付けでした。
番組終了後、たしか画集を持ってたハズだとアチコチ探し、やっと見つけた時はサイコーでした!
ホントは画集ではなく展覧会のカタログなのですが、20年前のものにもかかわらず、表紙の絵もシッカリ憶えていました。
そして、いちまい、いちまいページを捲っていくうち、意外や意外、猫の絵を見つけたのです。
浜口陽三は、サクランボ、レモン、ブドウ、スイカ、アスパラガスなどの静物、あと、小さな虫、蝶やテントウ虫をモチーフにしたものが多いのです。
その中に、ポツンと猫が出てきたので驚きました。
カタログに出ていたのは、メゾチントではなく、ドライポイントという手法なのですが、猫好きなもので、うれしさのあまり黙ってられなっかった、というワケなのです。
ちょっと調べたところ、どーやらメゾチントの猫があるらしく、悪い虫がゴソゴソ動きだしそーでコワイです。