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「ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死」 稲泉連

この本を知ってから、読まぬ間に、かなりの月日が経ってしまいました。
おかげで?とうとう文庫本になってしまっているのを発見・・・
なんだか申し訳ないような気持ちと、もーそんなに時間が経ったかとある種感慨にひたり、今度こそ、と思って読みました。

竹内浩三の名前と何篇かの詩、「骨のうたう」や「日本が見えない」を目にしたことのある人は、けっこう多いのではないでしょうか。私もそんな一人でした。
今回この「ぼくもいくさに征くのだけれど」を読んで、あらためて竹内浩三という人の魅力に、その詩のチカラに圧倒されるとともに、この本を書いたのが、稲泉連さんという当時25歳の若者であったことに、驚きと感動を覚えます。
ちなみに、稲泉連さんはこの作品で、2005年度大宅壮一ノンフィクション賞を最年少で受賞。

竹内浩三は、太平洋戦争でわずか23歳の若さで、珠玉のような多くの言葉を残し、戦死しました。
そして、その同じ23歳の時、稲泉連さんは竹内浩三の詩に出会い、魅せられ、彼の足跡をたどる旅に出るのです。
竹内浩三の産まれ故郷である伊勢から、その最後の地となったルソン島バギオまで訪れています。
そして、たった一人の肉親である姉・松島こうさんから、竹内浩三の詩に感動し、愛し、世にひろめた人たちを、丹念に取材しています。

そして稲泉さんは、そんな過程を通して、あの時代を、あの戦争を自分なりに知ってゆくのです。
一人の、戦争を全く知らない今どきの若者が、誰に教えられることもなく、竹内浩三という一人の詩人に出会うことによって・・・・・
これはモチロン、竹内浩三の詩のチカラでもあるのですが、戦争を伝えてゆく方法について、あらためて考えさせられるものがありました。

実は、今私の手元には、竹内浩三詩集が届いており、これからじっくりどっぷり浸りたいと思います。

by fu-minblog | 2007-08-03 17:33 | | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from ほぼ日刊アンチ新聞 at 2007-08-15 21:39
タイトル : 青年の無念を引き継いで ―8月15日―
21歳で召集を受けるまで、青年は山を愛した。アイス・ピッケルを携え、冬の北アルプスに登り、縦走し、下りてきてはまた、夏山を歩き、冬を待ちきれずに紅葉を愛でながら登り続けた。けれど、雪崩の危険が大きい春だけは、母が心配するからと、登ることはなかった。 7人兄弟の3番目に生まれた青年は、下の弟妹の面倒見もよく、温厚で実直な性格だった。口数は少なく、目だって主張することは好まない性格ながら、己の信念を曲げず、静かに実行するというタイプで、両親、兄弟はもちろん、多くの友人、親戚の誰からも愛された。そ......more
Commented by sing at 2007-08-03 18:47 x
fu-minさん
竹内浩三という人のことは、先日NHK BS-hiで放送された番組を見て初めて知りました。いまの人から見るとあの時代に生まれたことが不幸だったように考えたくなりますが、彼はその時代をそのまま素直に受け入れて生きていたようで、反戦という考えは微塵もなかったように感じました。そういう時代だったのでしょうね。
Commented by fu-minblog at 2007-08-04 11:41
>singさん こんにちは~
HNKBS-hiで放送があったのは残念ながら見逃しました。
番組表をもっとマジメに見ないとダメですね!

竹内浩三の詩は、自分の感じたままをストレートに表現していて、天真爛漫、痛快でさえあります。
きっとそんなところが、今どきの若者の心を捉えたのではないかと思います。
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