ハルキストってほどではないけど、村上春樹の長編の新刊が発売されるとほぼ読んでいる。
今回はワケあって、発売されてから二ヶ月余りが過ぎてからやっと購入した。
ちょうど大型連休の始まる前で、何処へ行く予定もないので、せめてハルキワールドでも行ってこよっか、と思った次第。
まるでディズニーランドへ行く子どもみたいに。
さりとて以前のように一日読書三昧、というわけでもなく、毎日夜寝る前のお楽しみになっていた。
ゆえに、連休期間には読み終えられなかったのだが、私的にはあんまり早く読み終わってはかえって困ってしまうのだった。
実は読み終わって一週間くらい経つのだが、時々騎士団長が目の前に顕れる?
いつものハルキワールドなのだが、それがいいか悪いかは別にして、これまでの長編に比べて解りやすいのではないだろうか。
文章はいつも通り読み易いので、読もうと思えばすぐに読めるかも・・・
1部イデア編、2部メタファー編などまんまやんか、と突っ込みたくもなるが、あくまでハルキ的?
どこまでが現実で、どこまでが非現実なのかが分からない世界。
でも、今回の主人公は偶々画家なのだが、美術の世界ではシュールレアリズムはれっきとした分野である。
小説世界だってシュールレアリズムがあっても不思議ではないのである。
村上春樹は日本では数少ないシュールレアリズム作家なのだと思う。
そして、シューレアリズムには批評はともかく、あまり解釈や分析はしないほうがよい。
ただ、物語のチカラを信じればいいのではないだろうか。