今年はどうも映画不況なのか、それとも私の好きな韓国・インド映画が来ないからか、観る本数が少ない気がする。
とはいえ、シネマ・クレールのおかげで、今日も「素敵なサプライズ」という素敵な映画を観に行った。
オランダ映画ということで、サスガ安楽死が認められている国だなというか、日本ではちょっと無理かも?
自殺を望みながらもなかなか実行できない若き大富豪が、表向きは葬儀屋、裏家業は自殺幇助代理店にサプライズコースで契約をするのだが・・・
映画は、生と死という重いテーマを、オトナの人生コメディーとして、ブラックユーモアでたっぷり味付けし、奇想天外なサプライズを仕掛ける。
けれど結局主人公は皮肉にも、死を前にして初めて女性に恋し、精一杯生きようとする。
死の契約は着々と履行されようとしているにもかかわらず。
思えば、人生は素敵かどうかは別にして、サプライズの連続なのではないだろうか。
とくに、自分の死は自分では決められない神のみぞ知る、究極のサプライズかもしれない。
ゆえに我々は、今日が人生最後の日のつもりで生きるしかない、とこの映画を観て思うのだった。