モモが死んで6年余り、当初はどうなることかと思ったが、どうにか猫っ気なしの人生を送ることにも慣れた今日この頃。
つい一週間くらい前から、我が人生に猫の影がちらつき始めたのだった。
なにかしら猫の気配を感じ、夕方試しに残っていた牛乳を容器に入れて置いておいた。
すると、朝にはきれいに無くなっていた。
そこで、今度はキャトフードを買ってきて牛乳と並べて置いた。
すると、朝には両方ともきれいに無くなっていた。
それどころか、どうも朝にも猫の気配がするので、朝も置いてみた。
家に入って窓からこっそり見ていると、どこからともなく姿を現した。
黒と白の、子猫ではないが小さめの、大人になったかならずかの猫だった。
ただ、その用心深さをみると、根っからのノラのようである。
ある日外から帰ってくると、庭で寝そべっていたこともあり、徐々に距離は縮まりつつはあるが、触れることはもちろん、側にも近寄れない。
一番よく見かけるのは、我が車の下である。
私はただ、せっせと牛乳とキャットフードを、毎朝毎夕所定の場所に運んでいるのである。
やっと撮れたただ一枚の写真を見ると、白い口の周りに黒い点があるので、名前は「ほくろ」ということに。
今まで家猫を含め何匹かのノラ猫が我が人生を通り過ぎて行ったが、この先ほくろとはどれくらいの時間を過ごし、どんな結末が待っているのだろうか?
楽しみ半分、心配半分な真夏の出来事ではある。