最近は日本もアメリカも、チョー高齢でチョー元気な女性が注目の的のようである。
これは、94歳の今なおファッションアイコンにして現役キャリアウーマンのアイリス・アプフェル女史のドキュメント映画である。
1950年代からインテリアデザイナーとして活躍。2005年には彼女のファッション・コレクションの展覧会がメトロポリタン美術館で開催され、驚異的な動員数を記録した。
彼女の買い物の様子、またコレクションの数々を見ると度肝を抜かれる。今どき流行りのミニマム生活とはまさしく対極。家には玉石混合の物たちが満ち溢れている。また、断捨離という言葉も彼女の辞書にはないに違いない。
とくに彼女のファッションは、「ルールはない。あっても破るだけ」という通り自由そのもの。アクセサリーが殊の外お好きなようで、過剰を通り越してまるで拷問?みたい。私なんかあんなにネックレスをつけたら肩が凝りそうだし、あんなにブレスレットをつけては手も洗えないだろう。
そんなわけで、私にはたとえ元気はもらえてもとーていマネはできそうにない、というワケなのだった。
チョーではないフツーの高齢女性としては、いったいいつまで元気に生きてなきゃならないのか?
ホドホドにしてもらいたいものだ、と思わずにはいられない。
実はわたくし、元気な老人はいいが元気すぎる老人にはけっしてなりたくないのである。
篠田桃紅さんの潔さ、樹木希林さんの達観は見習いたいけれど。。。