この映画のことを知ったのは、一昨日美容院で偶々見た雑誌の記事だった。
なので、原作が漫画だということもモチロン知らなかった。
ただ、東北の小森という小さな集落で、若い女性が一人自給自足の生活をする様子が描かれるということと、その女性を橋本愛が演じる、ということだけで見る気になったのだった。
これといった事件もストーリーさえほとんどなく、まるでドキュメンタリーを見るようである。
ただひたすら、自分で作った米や野菜、そして森で採った木の実でいち子は料理を作り、食べる。
沢の魚ばかりか合鴨農法の合鴨までさばいて食べる。
ただひたすら彼女は食べる。しかもじつに旨そうに食べるのだ。
この映画は、そんないち子の日常と小森の自然が、春夏秋冬のそれぞれ1本づつになっている。
今回はそのうち「夏」と「秋」の2本が上映された。
淡々とした日常、しかしそれはなんとドラマティックでエキサイティングでさえあることか!
大地の恵みを、植物や動物の命を頂き、自然と共に生きることがこれほどまでに!
しかし、ひょっとしたら、私たちがいかにそんな生活から遠い場所に居るか、ということかもしれない。
山ガールだの森ガールなど、も~真っ青!いち子は本物の野良ガール?
そんな正真正銘の野性生活をリアルに演じてみせた橋本愛ちゃんにエールを送ります。
実は、あまちゃんオンチの私が唯一好きだったのが他ならぬ橋本愛ちゃん。
この映画を見てしみじみ思ったこと。
ヒトは生きるために食べ、食べるために働く。
それ以上でも以下でもないのだ、と。
「冬」「春」も見たいと思います。