一度は行ってみたいと思っていた、こんぴら歌舞伎を観に行った。
とくに歌舞伎ファンってわけではないが、金丸座という芝居小屋で観ることに興味があったのである。
一緒に行った友人は、切符を売り出し初日に並んで買い、お練りにも行ったという熱心さ。
それにひきかえ私は、役者も演目も知らずに切符を買いに行ったら偶さか残っていたのだった。
恥ずかしながら、わたくし歌舞伎はまったくの門外漢。
なんせ、育った家が歌舞伎より新劇、日舞より洋舞、邦楽より洋楽だったもので・・・
琴平駅から徒歩ほぼ30分、少し坂を登るとたくさんの幟が上がっている
金丸座の前は人がいっぱい
席が2階のしかも端っこ、それでもメゲズに紋の入った立派な提灯を
自然光を取り入れた天井も
さて肝心の歌舞伎なのだが、私にはまったく馴染みがない「菅原伝授手習鑑」という演目だった。
そのため、場面ごとは理解できるのだが、全体の話の筋がどう繋がるのかが解らないという有様。
やっぱり予習していけばよかった、と反省しきり。
ただ、観ているだけで衣装の美しい一幕の「賀茂堤」、いわゆる歌舞伎らしい所作や見得の多い二幕の「車引」、一番長く一番見入ってしまう三幕の「寺子屋」と、休憩入れて3時間強も退屈はしない。
また、市川染五郎はじめ若手の歌舞伎役者が観られたこと、とくに若手のおやまは美しい。
ただひとつ、ずっと正座はしないにしろ、狭いスペースにじっとしていることの苦痛さよ!
最後のほうになると、なぜか足がつってこむら返り状態になる始末。
つくづく日頃の行儀悪さを思い知ったのだった。
これが私の、たんなる好奇心と野次馬根性のこんぴら歌舞伎初体験でございまするぅ~