夏の暑い盛りゴロ読した本を、明日から本格的秋が来るという天気予報に期待しつつ、思い出しつつ
まとめてレビューしてみんとて・・・
小説
「親鸞」 上・下 五木寛之
私も10数年前から、俄か門徒とはいえ門徒のハシクレ、一応開祖に敬意を表して?読んだ。
しかし、はっきり言ってこれはあくまで小説親鸞、だという気がする。
面白おかしくすぐに読めるが、内容はイマイチ。
おまけに、これからという時点で終わっており、親鸞の真の教えには至っていない。
青木新門氏の「納棺夫日記」の方が内容は深く、心に沁みた。
また、今年初めて蓮如忌なるものに参加し、その時聴いた「仏の愛は無分別である」という話に、いたく感心したのだった。
「光媒の花」 道尾秀介
6編の短編小説集なのだが、それぞれ独立しながらビミョーに繋がっている。
全編に共通するのは、人間のかなしさ、不可思議さ。
私的には第一章隠れ鬼が一番よかった。
さらに言えば、以前読んだ「向日葵の咲かない夏」のほうが面白く、この作家は長編向きではないかと思う。
エッセー
「霧の向こうに住みたい」 須賀敦子
たまに、正しい日本語、美しい日本語を読まなくっちゃ、っと思って読む。
内容は、、、、、すんません。あんまり記憶にございません。
時間が経つと、いえ、すぐに忘れるこの情けなさよ・・・
「善人ほど悪い奴はいない」 中島義道
本人が大嫌いとおっしゃるニーチェの言葉を借りて、相変わらずの中島節全開。
ゆえに、どっからどこまでがニーチェの言葉か、あるいは中島せんせの言葉かがや々不明。
この本による善人の定義とは、鈍感であること、考えないこと、感じないことなのである。
善人が聞いたらきっと気を悪くすると思うが、善人はきっとこんな本は読まないから大丈夫?
私は・・・・・
「免疫学個人授業」 多田富雄・南伸坊
その昔、驚異の小宇宙という番組があったが、まさしく人体というのは奇跡の小宇宙である。
地球が存在するこの宇宙も不思議だが、人体のしくみはそれに匹敵する。
この本は免疫学の第一人者多田富雄先生の講義を南伸坊生徒が拝聴するという形をとっている。
免疫の自己と非自己というメカニズム、細胞のアポトーシス、また免疫の寛容と不寛容は、私たち人類にもそのまま当て嵌まると思う。
きまぐれに、一挙に感想述べてアシカラズ。