行こうと思いつつ行きそびれていた「小野竹喬展」に会期ギリギリの今日、やっと行ってきた。
笠岡市立竹喬美術館は行ったことがなく、初めての場所へ行くのは少々エネルギーが要る。
そのエネルギーが不足していたみたいなのだが、県内の笠岡で見られるうちに行かないと後悔することになると嫌なので思い切って行った。
以前、田中一村の大回顧展が倉敷であったにも拘らずなぜか見逃し、一生後悔することになった。
あげく、遠路はるばる奄美大島まで行くハメになったのである。
小野竹喬の絵は、初期から晩年までの間に画風が大きく変遷している。
その中で私の好みはハッキリしていて、後半期、特に70歳をすぎて89歳で亡くなるまでの絵が殊の外好きである。
風景を描きながら、無駄を省いた単純明快なフォルム、そして明るい透明な色が美しい。
目に見えるものを超えた、自然の本質、いのちのようなものが感じられるのだ。
下の絵は「奥の細道句抄絵」というシリーズの中の1枚、芭蕉の俳句・暑き日を海にいれたり最上川、を絵画化した晩年の作品であるが、斬新でまるで抽象画のようである。
さらに私の独断と偏見で、田中一村が日本のゴーギャンなら、小野竹喬は日本のマティスと呼びたいと思う。
このあと東京で開催されるので、お近くの方や興味のある方はぜひ。。。