この週末は「1Q84」三昧だった。
村上春樹の小説は「羊をめぐる冒険」から始まり、「ノルウェイの森」等古い作品は読んでいるが、最近はエッセーや翻訳しか読んでいない。
この最新作も、世間の騒ぎをヨソにいたってクールであった。
本は、別に急がなくても、自分の読みたい時に読めるんである。
それが先週たまたま本屋へ行くと、それまで影も形もなかったこの本が大量に平積みされていた。
最近は読みたい本がなく、ちょうど本ひでりでもあり、ついつい読む気になってしまった。
そして、読み出したら止まらなくなり、今週末2日間で一気に読んでしまったのだった。
一気読みは私の悪いクセもあるが、簡潔で読みやすい文章とやはり面白いからでもある。
その面白さは、ストーリー展開と、結末を早く知りたい推理小説を読むのに似ている。
さらに言えば、純愛あり、必殺仕事人まがいのハードボイルドあり、セックスあり、謎の美少女あり、オウム真理教を彷彿とさせるカルト集団あり、、、、、と、盛りだくさんなエンターテイメントなのである。
しかし、それがかえって、肝心の「1984」ではなく「1Q84」というパラレルワールドの必然性が解り難い気がしなくもない。
二つの月がある世界、くうきさなぎやリトル・ピープルの存在する世界こそ、まさに村上ワールドなのに・・・
一気に面白く読んだワリには、読み終わったら何が残るのか、ビミョー。
ただ、読書の醍醐味と物語にのめり込む楽しさを、久しぶりに思う存分味わわせてもらったのだった。
以前紹介した「正直書評」豊崎由美流に申せば、銀の斧・図書館で借りられたら読めばー?かも・・・
但し、当分先にはなると思うけどー