性格的に、石橋を叩いて渡るどころか、橋があるかないかも確かめずに渡る傾向が・・・
おかげで、うまく飛び越えられることもあれば、ときには川にはまってしまうことに。。。
性格って、いくら懲りてもなかなか直らないもんである。
・・・と、ちとオーバーな書き出しになったが、たかが一冊の本の感想なのである。
映画にしろ本にしろ、多少の予習はやっぱりした方がよいみたい・・・
連休中は、あの人混みから遠く離れて、近場の買い物かスポーツクラブ以外は、おとなしく蟄居を決め込むのが慣わし。
そこで、暇つぶしにするのが庭仕事か読書。
昨日は絶好の行楽日和、ってことは庭仕事日和であった。
にもかかわらず、つい読み始めた本が止められず、とうとう一日家の中で本にかじりつくハメに・・・
先日、例によって本屋をブラつきつつ、連休用の本を物色していて見つけた。帯の「このミステリーがすごい!2009年版第1位」についその気になった。文庫本だし、たまにはミステリーもいいかな?と思ったのである。
・・・ところが、である。読み始めたら止められない、一気に読ませる面白さはあるが、けっして正統派ミステリーではない。ではナンなのか?
小説とは、現実とは別の異次元の世界の話ではあるが、それにしても不思議な世界を彷徨うことになる。
今どきありそーな話の展開の中に、あり得ない現象がさも当たり前のように現れた時点で、これがただのミステリーでないことに気付くのである。
犯人探しよりも、人間の心の不可解さに重点を置いた、ちょっとホラーなサイコ・ミステリーとでも言えばよいのだろうか。
どこか違和感を感じながらも、私たちは一人の少年の語る物語の世界に引き込まれて行く。
しかし、それは少年の目から見た世界であり、現実なのか幻想なのか不確かなままである。
少年は言う
「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。自分だけの物語の中に。その物語はいつだって、何かを隠そうとしてるし、何かを忘れようとしてるじゃないか」
一味違うミステリーをお求めの方、生まれ変わりなんぞに抵抗のない方(しかも昆虫に)、あるいは少々猟奇的でもついてゆける方、にはオススメできますが・・・
予想は裏切られたワケだけど、私的にはあんがい好みかも???